Vitalityスマートは元が取れる?通勤で歩く人向けに月330円と特典を試算

住友生命の「Vitalityスマート」は、平日の通勤で1日8,000歩ほど歩く人なら、毎週の特典で月330円の利用料を取り戻しやすいサービスです。週の目標を達成するたびにドリンクなどのチケットが1枚もらえるので、チケット1枚が150円相当でも、月に3回達成すれば利用料を上回ります(当サイトの試算)。

一方で、歩かない週が続くと特典はもらえず、利用料だけがかかります。申し込んだあとの取り消し(クーリング・オフ)もできません。この記事では、住友生命の公式資料をもとに、仕組み・費用・特典を整理し、歩数別に元が取れるかを試算します。当サイトは住友生命から報酬を受け取っておらず、加入をすすめる記事ではありません。

目次

Vitalityスマートとは?保険に入らずに使える健康プログラム

Vitalityは、歩く・健康診断を受けるといった健康への取組みをポイントにして、ポイントに応じて特典がもらえる住友生命の健康プログラムです。本来は生命保険とセットで入る仕組みで、公式サイトによると、その場合は利用料が月880円かかり、ポイントで決まるステータスによって保険料も変わります。

Vitalityスマートは、このプログラムだけを保険なしで使えるプランです。住友生命の公式サイトによると、条件と費用は次のとおりです(2026年4月現在の内容)。

項目Vitalityスマート(参考)保険とセットの標準プラン
保険への加入不要必要
利用料(月額・税込)330円880円(保険料とは別)
加入できる年齢15歳以上保険の条件による
必要なものVitalityアプリを入れたスマホかタブレット同じ
申込月の利用料かからない(翌月から330円)—
クーリング・オフ対象外—
最低契約期間申込月の翌月末まで—

出典:住友生命「Vitality スマート│プラン・料金」「ステータス・ポイントの仕組み」をもとに当サイト作成

Vitalityスマートは保険ではないので、入院や死亡の保障はありません。歩くことへのごほうびを月330円で買うサービス、と考えると分かりやすいです。

歩数でもらえるポイントと、毎週の特典の仕組み

1日の歩数とポイント

ポイントの元になるのは、スマホやスマートウォッチが自動で記録した歩数です。住友生命の特典ご利用ガイドによると、64歳以下の場合の1日のポイントは次のとおりです。

1日の歩数ポイント歩く時間の目安
6,000歩10pt約60分
8,000歩20pt約80分
10,000歩40pt約100分
12,000歩60pt約120分

出典:住友生命「アクティブチャレンジ特典 特典ご利用ガイド」。歩く時間は、住友生命が示す「10分歩くと約1,000歩」をもとに当サイトで換算

65歳以上は、4,000歩で10ptのように、少ない歩数でポイントが付きます。歩数を手で入力・修正したデータはポイントの対象外です。

週の目標を達成すると、チケットが1枚もらえる

特典の中心は「アクティブチャレンジ」です。毎週月曜日から日曜日までの1週間ごとに、アプリが運動ポイントの目標を自動で決めます。目標を達成すると、アプリでルーレットを1回まわせて、次のどれかと交換できるチケットがもらえます。

  • スターバックス コーヒーのドリンクチケット
  • ローソンのグリーンスムージー、のむヨーグルト、素焼きナッツ、オリジナルのペットボトル飲料
  • ファミリーマート、セブン‐イレブンのペットボトルのお茶(600ml)

公式サイトでは、ルーレットで「最大500円相当」のチケットがもらえると説明しています。どのチケットになるかはルーレットで決まり、チケットの代わりに、あしなが育英会や日本赤十字社などへの寄付を選ぶこともできます。

住友生命が示す例では、週の目標が100ptのとき、通勤で1駅歩いて8,000歩の日が2日(20pt×2)、週末に散歩して12,000歩の日が1日(60pt)で達成になります。

通勤で歩く人は元が取れる?歩数別の試算

1週間に何ポイントたまるか

平日に通勤で歩く人が、1週間でどれくらいポイントをためられるかを試算します(当サイトの試算。64歳以下、週末はポイントの付かない歩数とした場合)。

平日の1日の歩数1日のポイント平日5日の合計目標100ptの週は
6,000歩10pt50pt週末に12,000歩の日が1日あれば達成
8,000歩20pt100pt平日だけで達成
10,000歩40pt200pt平日3日で達成

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、大人に1日約8,000歩以上に相当する身体活動をすすめています。8,000歩は、Vitalityで20ptが付く歩数とちょうど重なります。住友生命が厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2019年)をもとに示す20〜64歳の1日の平均は、男性7,864歩、女性6,685歩なので、平均より少し多く歩けば届く水準です。

ただし、週の目標は毎週見直されます。達成が続くと目標が上がることもあるため、毎週100ptで済むとは限りません。

チケット1枚の価値と、月の達成回数で比べる

利用料は月330円です。1年を52週とすると、1週間あたり約76円になります(当サイトの試算。330円×12か月÷52週)。チケットの価値は種類によって違い、公式に示されている上限は500円相当なので、1枚あたりの価値を3通り置いて比べます。

チケット1枚の価値(仮定)月2回達成月3回達成月4回達成
150円相当300円(−30円)450円(+120円)600円(+270円)
300円相当600円(+270円)900円(+570円)1,200円(+870円)
500円相当1,000円(+670円)1,500円(+1,170円)2,000円(+1,670円)

※当サイトの試算。かっこ内は利用料330円との差。チケットの価値は仮定で、実際の商品の価格とは異なることがある

月に3回以上達成できれば、安いチケットが続いても利用料を上回る計算です。反対に、達成が月2回以下の月が多いと、元が取れない可能性があります。1年目は申込月の利用料がかからないので、年間の利用料は3,630円(330円×11か月)、2年目からは3,960円です(当サイトの試算)。

チケットのほかにも、フィットネスジムの月会費が2か月分無料になる特典(FIT365)や、料理アプリの有料サービスが無料になる特典(デリッシュキッチン)があります。ふだんから使うサービスがあれば、その分も上乗せして考えられます。

申し込む前に確かめておきたい注意点

元が取れるかどうか以外にも、契約の前に知っておきたい点があります。

注意点内容
取り消しができないクーリング・オフの対象外で、申込手続きの完了後は撤回も解除もできない
最低契約期間がある申込月の翌月末までは続く。申込月に解約しても翌月分の利用料がかかる
期限がある週の目標を達成した日から30日以内にルーレットをまわさないと、チケットはもらえない。チケットにも有効期限がある
データの送信週の達成の判定は、翌週の土曜日までに送られた歩数のデータで行われる
健康情報の取り扱い歩数や健康状態などの情報を提携企業と相互に提供し、海外の提携先(Discovery Limitedグループ)にも匿名化して提供する
内容の変更利用料・特典・ポイントの基準は、将来変わることがある

出典:住友生命「Vitality スマート│プラン・料金」「アクティブチャレンジ特典 特典ご利用ガイド」をもとに当サイト作成

健康情報の扱いは、とくに確かめておきたい点です。健康診断の結果をアップロードするとポイントがもらえますが、アップロードは任意です。歩数だけで参加することもできるので、気になる人は歩数の連携だけで始めるという選び方もあります。

向いている人・向いていない人

ここまでの試算と注意点から、当サイトでは次のように考えています。

向いている人向いていない人
平日の通勤で、1日8,000歩前後を歩いている在宅勤務が多く、1日の歩数が6,000歩に届かない日が多い
スマホを持ち歩く習慣があり、歩数が自動で記録されるスマホを持たずに歩くことが多い
コンビニやカフェのドリンクを週に1回は買うもらえるチケットの商品をほとんど使わない
ごほうびがあると運動が続きやすい毎週アプリを開いてルーレットをまわすのが面倒

すでに歩いている人にとっては、いつもの通勤がそのまま特典になります。これから運動を始めたい人にとっては、毎週の目標が歩くきっかけになります。どちらにも当てはまらず、歩数を増やす予定もない場合は、月330円の固定費が増えるだけになりかねません。

三井住友カードを使う人向けのプランもある

三井住友カードを持っている人向けに、「Vitalityスマート for Vポイント」(月500円・税込、18歳以上)もあります。毎週のチケットに加えて、ステータスに応じて、対象のコンビニや飲食店でスマホのタッチ決済をしたときのVポイント還元率が最大2%上がります。対象店でよく買い物をする人は、こちらと比べてみてください。

ポイントのために保険に入るのは別の話

Vitalityスマートでためたポイントやステータスは、あとから保険つきのVitalityに入るときに引き継げます。ただ、保険はポイントや割引のためではなく、必要な保障があるかで決めるものです。一人暮らしで支えている家族がいない人は、公的な保障で足りる部分も多くあります。考え方は保険の入りすぎを防ぐには?にまとめています。

Vitalityスマートを始める手順

申し込むと決めた場合の流れです。

  1. 住友生命のVitality公式サイトの「Vitalityスマートお申込み」から、メールアドレスを登録する
  2. 届いたメールのURLから、画面の案内に沿って必要事項と利用料の支払い方法を登録する
  3. スマホにVitalityアプリを入れてログインし、初期設定で「Appleヘルスケア」(iPhone)か「Google Health」(Android)との接続を許可する
  4. 参加手続きの翌週の月曜日からアクティブチャレンジが始まるので、アプリのホーム画面で週の目標ポイントを確かめる
  5. 目標を達成したら、30日以内にアプリでルーレットをまわしてチケットを受け取る

申し込んだ月は利用料がかからないので、月の初めに申し込むと、無料で使える期間が長くなります。

よくある質問

歩数はスマホだけで数えられますか

数えられます。iPhoneならヘルスケア、AndroidならGoogle Healthの歩数をVitalityアプリに連携します。スマートウォッチなどのウェアラブル機器も、対象の機器なら使えます。手で入力した歩数はポイントの対象になりません。

解約はどこからできますか

申込月の翌月末までは最低契約期間なので、その月までの利用料はかかります。解約の手続き方法は、Vitality公式サイトの「よくあるご質問」や会員ポータルで確かめてください。サブスクの解約は手続きの場所が分かりにくいことがあるので、申し込んだときに確認しておくと安心です。

雨の日や忙しい週はどうなりますか

その週の目標を達成できなければ、チケットはもらえません。ただ、利用料は月単位なので、1週だけ達成できなくても、月の残りの週で取り戻せることがあります。週末にまとめて歩くなど、1週間の合計で目標に届けば達成になります。

まとめ

Vitalityスマートは、月330円で、毎週の歩数の目標を達成するたびにドリンクなどのチケットがもらえるサービスです。平日の通勤で1日8,000歩ほど歩く人なら平日だけで100ptに届き、月3回以上達成できれば、チケットの価値が低めでも利用料を上回る計算になります。取り消しができないこと、目標が毎週見直されること、健康情報を共有することは、申し込む前に確かめておきます。

まずは、スマホのヘルスケアアプリで、この1か月の平日の平均歩数を見てみてください。8,000歩前後に届いていれば、いつもの通勤がそのまま特典になる可能性があります。固定費をまとめて見直したい人は、一人暮らしの固定費見直しはどこから?もあわせてどうぞ。

参考文献

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